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パーソナルカラーという概念から選んでみる

スモーキーカラーがなぜファッションにも合わせやすいと言われているかというと、一般的にビビッドな色よりも肌なじみしやすく服のトーンにもマッチするからなのだが(カラーリストの妻にインタビューをした)、このG-SHOCKについては普段選ばないような色に挑戦することをオススメしたい。ブランド パロディ全身黒ばかりという人はパープルあたりが挿し色になりそうだし、男性でもGM-2100のグレイッシュな赤は落ち着きつつも華やかな印象になる。

女性のあいだでメイクやアクセサリーの色味を決める際の指標として定着している、パーソナルカラーに少し目を向けてみるとより選びやすくなるかもしれない。僕はオータム(秋)・イエローベース(色んなサイトで簡単に診断できる)で、ビビッドな色よりも暖色系でベージュやキャメル、明るい色ならオレンジやグリーンが似合いやすいようだが、時計のような小物までこのトーンでまとめてしまうと教科書どおりの装いで、平均点的な印象になってしまう可能性がある。スモーキートーンは幸いにも強烈なインパクトを抑えてくれるため、僕の場合は似合いづらいとされるブルーあたりを選んでもほどよいアクセントとして楽しめそうだ。

こんなセオリーを少しだけ知ってみると意識的に色を楽しんでセレクトできるため、自分なりに“ハズし”たり、シーンに合わせてトーンを“まとめ”たりできる。G-SHOCKでそういう選び方が可能になったことに、僕は拍手を贈りたい気分だ!

G-SHOCKのカラーリングというと、かなりハッキリとした色合いにものが多く、それがプロダクトイメージにもなっていると思う。もちろん今でもそれがよさであるものの、ベーシックな樹脂=ブラックのG-SHOCKからスタートし買い足そうとすると、中間色はカーキくらいのもので、イエローやオレンジなどビビッドなものが豊富である印象が強い。

つけ心地はベーシックなメタルカバードと変わりがないため、あとは本当にサイズ感と色の好み次第だ(スケルトンバンドは変色してくる、という心配はつきものだと思うけれど、スモーキーな色で目立ちにくいうえに、このストラップにはクイックチェンジ機構もついている※このカラーの交換用ストラップは、単体での販売は予定されていないそうだ)。

新作5モデルは、若者やファッションを楽しく層に向けた、と書いたけれど、逆にこれまでG-SHOCKを複数本楽しんできた人にこそ新鮮な楽しみ方ができる時計なのだと感じている。今までなかった色の登場に「待ってました!」という人もいるのでは?(僕はビビッドなオレンジがお気に入りで神戸市消防局とのコラボモデルを愛用しているが、この新作にもビビッときている)。


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「…彼らがルーペをプレゼントするのは、自ら非難する武器を与えるようなものだ!」

唯一の問題は、実際には得られないものを得たと思ったときに生じるものだ。自分が手にしているのは本物の高級時計なのか、それとも本質的に絵に描いた餅なのか。

可能性として、手仕上げに多くの時間、エネルギー、労力を投入している会社は自らの才能を隠したりはしないだろう。むしろそれを誇示するだろう。もし隠すようであれば、実際にやっているのか、やっているのであれば、どのラインナップなのかを尋ねるのが妥当だろう。大量生産のラグジュアリーブランドのムーブメントに準工業的な仕上げと工業的な仕上げを組み合わせることには何の問題もないが、高級時計ブランドが何万個ものキャリバーに完全かつ包括的な手作業によって仕上げると考えるのは極めて現実的ではない。

デュフォーのシンプリシティ。この仕上げは技術的にも優れており、ムーブメントの全体的なデザインにも貢献している。大ブリッジと小ブリッジの隣接するエッジの二重のカーブはお互いを映し出しており、大ブリッジの2つの鋭利な外周の突起が2番車の内周と一致しているのは意図されたものだと思われる。

スイスにおける手仕上げの代名詞といえばフィリップ・デュフォーだが、この話題を考えるたび、数年前に彼の工房で会ったときのことが思い出される。彼は自分のキャリアにおいて、スイスの仕上げの水準が著しく低下していることを嘆いていた。彼は高級時計ブランドが仕上げに手を抜き、さらに悪いことに「…彼らがルーペをプレゼントするのは、自ら非難する武器を与えるようなものだ!」と語った(彼はロレックスのGMTマスターを日常的に愛用しており、彼の考えるよい時計とはすべて手作業で仕上げられたものだけではないことは特筆すべき点だ。彼が身につけているのを見たことがあるのはランゲのダトグラフとGMTマスターだけだが、2本だけの時計コレクションとしては悪くない)。

手仕上げには、フランクの研磨、面取り、ブラックポリッシュ、ペルラージュ、ネジ溝の研磨、ネジ溝の面取り、歯車のアームの面取り…などなど、数え上げればキリがないが、これらはすべてそれぞれに熟練した技術が必要だということを忘れてはならない。このような作業を時計全体に手作業で行うことは、現代のラグジュアリーウォッチの量産生産体制下ではどう考えてもコストが高く付いてしまうものだ。しかし、少なくともある視点から見ると、このほとんど不可能なほど高い基準こそがよい時計と、たとえすばらしい時計であってもコンセプトと仕上げのすべてが本当に優れた時計との違いを生み出しているということを理解しておく必要がある。そう、昔のゼニスがテレビCMで“The quality goes in before the name goes on.(ブランド名よりも高品質が先にわかる)”と言っていたように。

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ヴァシュロン・コンスタンタンの新ブティックはビンテージも狙える!

正規メンテナンスで安心のアンティーク時計
新しいVCブティックはビンテージも狙える!!

以前に取材でジュネーブにあるヴァシュロン・コンスタンタンのブティックを訪れた際、「えっ!?」と驚かされたことが2つある。

ひとつは最新モデルがズラリと並ぶ店内の一角に、ビンテージモデルが展示、販売されていたこと。正規メンテナンスが施されたミントコンディションの年代物。希少性によっていたずらな価格を設定するわけでもなく、適正価格で販売されていた。

もうひとつは、ユニークピースがオーダーできるということ。取材の流れで、このシステムを体験させていただいたが、既存モデルのパターン的なオーダーはもちろん、世界に1本の時計をゼロから作り上げていくことも可能。”体験”だけならと、ちょっと無茶ぶり。1930年代の角形にトリプルカレンダーをつけて、針はポインター式に、と色々リクエスト。まぁ、取材の社交辞令だと思っていたところ、当時の店長は手書きのデッサンを後に本当に送ってきてくれた。

ジュネーブって、ズルいなぁ……。いえ、もうお膝元だけではないんです。本場と変わらないサービスが受けられる旗鑑店が、ついに銀座にオープン! あらゆるファンを満足させる、フルサービスを体験せよ。

世界でもこのサービスが受けられるのは、限られた都市だけ!

ビンテージモデルが常設されるLes Collectionneures(レ・コレクショナー)。ヘリテージ部門のスペシャリストが選んだビンテージピースの数々は、現行モデルと同様の保証が提供される。

また18世紀の時計技術などを用いてオーダーメイドに対応するLes Cabinotiers(レ・キャビノティエ)も展開。

レ・キャビノティエも店頭に!

天賞堂ビルにできた銀座の新たなベンチマークi

銀座の真ん中、4丁目に誕生したヴァシュロン・コンスタンタン 銀座本店。オープンを記念し、イラストレーター兼絵本作家の山崎杉夫氏とコラボレーションしたアート作品が設置されている。

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